
こんにちは、大阪の社会人ロックバンド「The Third Glow」スタッフです。
「インディーズバンド」という言葉、音楽が好きなら一度は耳にしたことがあると思います。
ライブハウスのフライヤーに書いてあったり、配信サイトのプロフィールに載っていたり。なんとなく「メジャーじゃないバンド」というイメージはあるけれど、実際にどういう意味なのかを聞かれると、うまく説明できない。そんな人も多いのではないでしょうか。
「インディーズって、まだ売れていないバンドのこと?」
「メジャーになる前の途中段階?」
「音楽のジャンルの一つ?」
こうした疑問が浮かぶのも無理はありません。実は、「インディーズバンド」という言葉は、かなり曖昧なまま使われていることが多く、人によって受け取り方が少しずつ違います。
この記事では、インディーズバンドとは何を指す言葉なのか、メジャーバンドとの違いはどこにあるのか、そして今の時代ではどう捉えられているのかを、できるだけ難しくならないように整理してみたいと思います。
まず、「インディーズバンド」という言葉の基本的な意味から見ていきます。
インディーズ(Indies) は、「Independent(独立した)」という英語が元になっています。簡単に言うと、大手のレコード会社(いわゆるメジャーレーベル)と契約せずに活動しているバンドやアーティストを指す言葉です。
もう少し噛み砕くと、インディーズバンドとは、大きなレコード会社のバックアップを受けずに、自分たち主体で音楽制作やライブ活動を行っているバンド、という意味になります。
ここで大切なのは、インディーズは音楽ジャンルを表す言葉ではないという点です。「インディーズロック」という言い方を耳にすることはありますが、これは「インディーズというジャンルのロック」ではありません。「インディーズという立場で活動しているロックバンド」という意味合いです。
ロックでもポップスでも、メタルでもジャズでも。ジャンルに関係なく、大手レコード会社と契約していなければ、インディーズと呼ばれることがあります。
音楽を世の中に届けるには、曲を作るだけでなく、録音やリリース、宣伝、ライブなど、いくつもの工程があります。その工程を、どんな体制で進めているかが、インディーズとメジャーの違いに関わってきます。
メジャーバンドは、大手レコード会社と契約し、そのレーベルのサポートを受けながら活動します。音源制作の費用を出してもらったり、宣伝や流通を手配してもらったりと、活動の多くを支えてもらえる体制です。
一方、インディーズバンドは、そうした大手の後ろ盾がありません。自分たちで音源を作り、自分たちで告知をし、自分たちでライブを企画する。小規模なレーベルと関わるケースもありますが、「活動の主導権が自分たちにある」という点は共通しています。
最近では、配信サービスの普及によって、個人でも音楽を広く届けられるようになりました。その影響もあって、インディーズとメジャーの境界線は、以前ほどはっきりしなくなってきているとも言えます。
「インディーズとメジャーって、結局何が違うの?」と聞かれたとき、一番大きなポイントは「契約や仕組みの違い」にあります。
まずはっきりさせておきたいのは、インディーズとメジャーの違いが、実力の差を表しているわけではないということです。
「メジャーは上手くて、インディーズはまだまだ」といった単純な見方は、今の音楽シーンには当てはまりません。インディーズでも演奏力の高いバンドはたくさんいますし、メジャーでも技術以外の魅力で支持されているアーティストはいます。
あくまで、どの立場で活動しているかという違いであって、音楽の良し悪しや価値を決めるものではありません。
メジャーバンドは、レコード会社との契約に基づいて活動します。音源制作やプロモーションをレーベルが担う代わりに、楽曲の方向性やリリース時期、活動スケジュールについて、レーベル側の意向が反映されることもあります。
これは制約と感じられることもありますが、その分、活動を支える体制が整っているとも言えます。
一方、インディーズバンドは、こうした契約がない、もしくは小規模な形にとどまることが多いため、自由度が高いです。作りたい音楽を作り、出したいタイミングで発表し、自分たちのペースでライブを行うことができます。
ただし、その分、制作費や宣伝、ライブ運営など、すべてを自分たちで担う必要があります。自由と引き換えに、責任も大きくなる。そこがインディーズの特徴です。
メジャーになることが「成功」で、インディーズは「まだそこに至っていない」と捉えられがちですが、それは数ある見方の一つにすぎません。
メジャーを目指して活動するバンドもいれば、最初からインディーズの立場で続けることを選ぶバンドもいます。どちらが正しい、という話ではなく、目指す形が違うだけです。
音楽をどう作りたいか、どう届けたいか、生活とどう両立させたいか。そうした価値観によって、選ぶ立場は変わります。
「インディーズバンドって、まだ売れていないんでしょ?」というイメージを持つ人もいるかもしれません。確かに、そう思われがちです。
でも実際には、必ずしもそうとは言えません。
「売れている」という言葉の基準自体が、以前とは変わってきています。
かつては、CDの売上やテレビ出演が分かりやすい指標でした。しかし今は、配信の再生回数、SNSでの反応、ライブの動員数など、さまざまな評価軸があります。
インディーズでも、ライブハウスを満員にするバンドや、配信で多くの再生数を獲得しているバンド、SNSで強い支持を得ているバンドは珍しくありません。
そうした活動ができている状態を、「売れていない」と一言で片付けるのは、少し違和感があります。規模は違っても、音楽が届き、応援してくれる人がいる。それは、一つの成果と言えるでしょう。
メジャーと契約していなくても、全国ツアーを行ったり、海外でライブをしたりするインディーズバンドもいます。配信チャートに入るバンドもいます。
インディーズは、必ずしも「途中段階」ではありません。自分たちの立場を理解したうえで、長く活動を続けているバンドも多く存在します。
インディーズバンドの活動スタイルは、以前よりもずっと幅が広がっています。
配信サービスやSNSの普及によって、個人や小規模なバンドでも、音楽を発信しやすくなりました。
音源を作り、配信し、ライブの告知をする。そうした流れを、自分たちで完結できる環境が整っています。大きな組織に属さなくても、音楽活動を続けられる時代です。
社会人として働きながら、音楽を続けているインディーズバンドも多くなっています。
毎週ライブをするわけではなく、無理のないペースで練習し、年に数回ライブを行う。そうしたスタイルも、立派な音楽活動の形です。
今は、「これが成功」という唯一のゴールがある時代ではありません。
メジャーデビューを目指すことも、自分たちのペースで活動を続けることも、それぞれに意味があります。インディーズという立場は、「途中」ではなく、「一つの選択肢」として定着しつつあります。
インディーズで活動する理由は、人それぞれです。
作りたい音楽を作り、出したい形で届ける。その自由度の高さを大切にして、インディーズを選ぶバンドもいます。
商業的な結果よりも、表現したい音楽を重視する。そうした価値観も、インディーズを選ぶ理由の一つです。
仕事や生活とのバランスを取りながら、音楽を続ける。そうした選択ができるのも、インディーズという立場の特徴です。
インディーズとメジャーの違いは、立場や仕組みの違いです。どちらが優れている、という話ではありません。
大切なのは、どんな形で音楽と向き合い、どう続けているかです。
私たちThe Third Glowは、現状「インディーズ」として活動していたりデビューしているわけではありませんが、社会人として働きながら音楽を続けているバンドの一例です。私たちのように、メジャーかインディーズかに関わらず、音楽を楽しみ、続けている人たちがたくさんいます。
聴く側としても、「インディーズだから」「メジャーだから」と構えすぎる必要はありません。自分がいいと思った音楽を、自分なりの距離感で楽しむ。それで十分だと思います。
音楽は、立場ではなく、そこにある音や想いそのものが大切です。
大阪を拠点に活動する、社会人ロックバンド The Third Glow のスタッフです。
社会人になっても音楽を続けたい方や、バンド初心者の方に向けて、スタッフ目線でコラムを発信しています。
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